
「オススメ度」★★★★☆
1999年コロンバイン高校で起きた銃乱射事件の様子を、それぞれの生徒達の背中越しに、ただ単に撮影した映画「エレファント」。部屋の中には象がいた。
前半、ごく普通の高校生達の日常をたんたんと映している。
時々、個々の生徒をクローズアップして見せて、その中に犯人の2人の少年がいたりもする。
カメラワークは凝っていて、同じシーンを登場人物の視点を変えて繰り返したりしている。
これから「事件」が起こる事を知っているから、私達は目を離せない。
画面の向こうではのほほん、と言ってもいいような高校生の日常が続いているのに、見ている側では糸を巻き上げるようにきりきりと緊張が高まっていく。
そして私達は最後に総毛立つ。
事件はあまりにも日常で、あまりにも彼らが「記憶にある自分」に近いから・・・。
観る者に総てを委ねるというアプローチをとりつつも、画面から目をそらすことを許さないガス・ヴァン・サント監督の手腕に溜息。
このタイトルが意味するところは、"居間にいる象"という意味で、大きなタブーとか皆が見てみぬ振りをするような問題を表すときに使われる言葉だという。











