
「サイダーハウス・ルール」
「オススメ度」★★★★
孤児院で育った青年ホーマー(トビー・マグワイア)は、養子に引き取られても何故か親たちの希望に添うことができず、いつも孤児院に戻されてしまう少年だった。ラーチ院長のもと、孤児ながらも幸せな日々を過ごしていた。
孤児院の院長ラーチ医師はそんなホーマーに深い愛情を注ぎ、自分の跡継ぎとして、彼が行っている違法である堕胎手術も含めて全ての知識を伝えようとする。しかしホーマーはどうしても堕胎手術だけは己の手で行う事が出来ないでいた。
ある日、堕胎のためにラーチ医師の元を訪れたキャンディ(シャーリーズ・セロン)と共に、ホーマーは孤児院の外に出る事を決意する。
キャンディの恋人の実家であるリンゴ園で働くことになったホーマーは、さまざまな人生の喜びや哀しみを体験していく…。
原作ジョン・アーヴィング、監督ラッセ・ハルストレム。
「ルール」。
元祖、生物のルールとは、「生きること」すなわち血脈を残すこと、に尽きたのかも知れない。
知能を持ち、文化を築いた我々のルールは、残念ながらそう単純ではない。
愛にルールを求めれば、生殖能力のない伴侶にも沿いとげるというルール。
仕事にルールを求めば、生活のためには堕胎をもせざるを得ないというルール。
倫理にルールを求めば、近親相姦で出来た命を殺すというルール。
「俺達のルールは、今ここにいる俺達が決めるんだ」
どのルールを選択し、どのルールを捨てていくのか、人は苦悩し、葛藤しながら己のルールを見定めなければならない。それを見つけたからと言って、悲しみが無くなるものではないけれど、この世の中で後悔せずに生き抜くために。
美しいのは、アメリカ南部の四季のうつろい。
その中で主人公ホーマーとサイダーハウスの人々がルールを捜す過程を、過剰な演出もなく、神の目で見守るように描いていている点が素晴らしい。
トビー・マグワイアは、イノセントな感じが役にぴったりでしたね。











